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ライデンの貴公子たちの折り紙

試作品製作に向けた既存の紙飛行機の研究

やかましいひでくん

今回作る紙飛行機は滑空距離を重視する。それにあたり戸田拓夫氏がデザインしたロングプレーンという機体を分析する。ロングプレーンはまさに滑空といえる、非常に滑らかな飛行を見せる。試作品を作る為の研究に持ってこいの分析対象なのだ。

戸田拓夫作 ロングプレーン

飛行機において胴体や主翼の重心位置は飛行性能、強いては飛行の是非を左右するとても大切な要素の一つである。

飛行機は大きく分け三つの方向に働く力を制御(調整)して飛ぶ。それは紙飛行機も同じである。

ヨーイングとローリングは比較的楽に制御が出来る。しかしピッチングに関しては胴体の重心位置や主翼の空力中心位置といった要素が絡み合うので力の制御が難しい。そこで綺麗な滑空を見せてくれるロングプレーンのピッチングに関する情報を分析する。

上の写真は紙飛行機の胴体から翼を切り取った際に撮った写真である。黒い線は翼(胴体)を定規の上に乗せ、釣り合った時に定規が触れていた部分である。つまり、この線上に翼や胴体の重心が存在する。(鉛筆の線は切った線に対し垂直である。)
上の写真はA4コピー紙でロングプレーンを折った時の主翼の寸法を表す。

  • 空力中心は翼にかかっている揚力が総合的にどこにかかっているのかを表している。
  • 図心は図形の中心ある。つまりとがったものの先端にその点が合わさるよう上に翼を置いた時、翼はバランスを取る。
黄色の線が二つ上の写真でいう黒の線である。

胴体の重心を表した黄色の線が翼の空力中心近くを通ていることは、機体の重心と翼の図心が元の空力中心がx座標(軸)において近い位置に配置されていることを意味する。これによりロングプレーンはピッチングにおけるバランスを保ちながら、あの綺麗な飛行を見せてくれるのだ。

次回までに、出来ればこのロングプレーンに使われている技法を用い試作品を完成させたい。